建設住宅委員会
2001.10.16
◯花輪委員 それでは、まず都営住宅の期限つき入居の話について伺いたいと思います。
この前の本会議で、この期限つき入居、とりあえず東京都が独自でお金を出している特定都営住宅の方には適用していくよ、千戸ぐらいはどんどんやっていこうじゃないかという、そういう方向を示して、私たちも都議会で議決をさせていただいたわけです。それは大変いいことだな、ここまでよくやってくださったなという、そのあたりは敬意を表したいと思っております。
そのときに、いろいろな議論があった中で、何で全体に広げられないのか、東京都が独自でやっているものにしかこれが広げていけないのかと、そんなところが議論になったんですが、私も、いまいちよくわからないんですね。公営住宅法がどうとか、国がああいっているから、なかなかできないと。ちょっとそのあたりをひとつご説明をいただければと思います。何で一般、全部に広げられないのか、二十六万戸に。
◯野澤参事 今回導入いたしました期限つき入居制度を一般都営住宅に適用するには、その根拠を公営住宅法に明文化することが必要であると考えております。
◯花輪委員 まことによくわからない。そこを聞きたかったのですが、どうして公営住宅法に明文化をすることが必要なのか。明文化をされていないにもかかわらず、どうして東京都が独自で財源を出しているものについてはできたのか。そのあたりをもう一度ご答弁いただければと思います。
◯野澤参事 公営住宅に定期借家制度を適用することにつきまして、国におきましては、平成十二年二月、衆議院におきまして、公営住宅への適用につきましてはなじまないという一定の見解が出ておりまして、住宅局といたしましても、一般都営住宅に適用するには公営住宅法の改正をお願いしていくということが必要であるというふうに考えております。
今回、期限つき入居を導入いたしました特定都営住宅につきましては、国の補助金を受けておりませんので、都が独自に建設した住宅でありますので、国の見解に拘束されることなく、条例化したものでございます。
◯花輪委員 ですから、要は、公営住宅に国がお金を出しているものについては、定期借家権ですか、期限つき入居のことを決めちゃいけないよとうたわれているわけじゃないんですよね。国会の答弁で、いわゆる公営住宅についてはなじまないという答弁があった。別に、お金をだれが出しているから、どういうお金でつくっているからということを縛った上ではなくて、ただ、公営住宅ではなじまないよというふうに答弁をしているわけですよ、国会では。
にもかかわらず、東京都はやったわけですよね。これは、やらなければいけないことだと。今のこの都営住宅というのは、非常に不公平感の象徴のようになっているから、それを何とか解決をしていきたいということでやったわけですよ。
要は、とりあえず、国は余り喜んではいないようだけれども、自分たちの財源でやっているものだったら、余り文句も大きな声ではいわないだろうというレベル。そしてまた、国がお金を出しているものだと、それをやっちゃうと、これから意地悪されたら嫌だなと。
そんなような感じで、要は区別をして、東京都がお金を出したもの、出していないもの、出したものについては、この期限つき入居をやっちゃえばいいじゃないかと、そんなふうに決めたんじゃないですか。いかがでしょうか。
◯野澤参事 公営住宅につきましては、国の一定の見解が出ておりますので、東京都といたしましても、公営住宅法の改正がなく、強引に進めることはいかがなものかなというふうに判断をしております。
特定都営住宅につきましては、国の補助金が入っておりませんので、都独自の政策のもとに、今回、期限つき入居制度を導入したところでございます。
◯花輪委員 だから、独自だから強引に進めちゃってもいいやという考えでやったわけですね。いいんですよ、それは。
私は、もっとやっちゃえばいいじゃないと。どうせけんかをするんだったら、国という巨大な人のところへ小さな東京都がちちちっと寄っていって、ちくっと針でつついて、後ろに行って逃げていく。あ、怒らないかな、ああ、怒っていない、じゃ、またちくっとやってみようかではなくして、東京都は堂々と、ちっちゃいけんかをするんじゃなくて、大きなけんかを──多分、これは世論がついてくると思うんですね。世論がついてくると思うんです。
ですから、これは、ぜひ国に積極的に働きかけるのと同時に、私は、働きかけるだけではなくして、もう導入しちゃってもいいんじゃないのかな、そんなふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
◯野澤参事 東京都といたしましては、国の一定の見解が出ていることから、今後とも、公営住宅法の改正を国に粘り強く要請していきたいというふうに考えております。
◯花輪委員 きょうはそこまでしか答弁が出ないようですが、私たちも、とにかくこの件については応援をしていきますので、どんどんとやっていただければと思います。
次に、都営住宅の収入超過のことについてお尋ねをしたいと思います。
その前に、今、都営住宅の倍率というのは大体どのくらいあるのでしょうか、毎回の募集で。
◯井上管理部長 今年の五月に実施いたしました都営住宅の募集における平均応募倍率は、新築が七一・六倍、空き家が一九・五倍、こういうふうになっております。
◯花輪委員 大変な倍率があるわけですね。入りたい人、本当に困っている人たちがなかなか入れないような状況があるわけです。
その中で、今、要は収入超過ですか、基準よりも上回っている方々の割合というのはどのくらいなんですか。
◯井上管理部長 平成十三年の三月三十一日現在で、収入超過者は三万八千九百三十一人おりまして、居住世帯の全体に占める割合は約一六%となっております。
◯花輪委員 その届け出ている収入が正しいか正しくないかというような議論がありますが、表向きになっている数字だけでも一六%あるわけです。これは、私は大変少なくない数字ではないかなと。
待っている方がいるわけですね。七十倍、八十倍という倍率で、本当に入りたいという人が待っていて、だけども、もう収入の基準をオーバーしている人がまだ住んでいるという実態があるわけです。
この方々に、できれば出ていっていただかないと、後の方々が入れないわけですが、どんなことをやって、皆さんにいわゆる退去をしていただく、そういう努力をされているのでしょうか。
◯井上管理部長 収入超過者に対しましては、政令の基準によって上乗せいたしました使用料を徴収するとともに、あわせまして、明け渡し努力義務がご本人たちにございますので、そういうことの注意喚起の文書通告をしております。
さらにまた、自力の明け渡しを容易にするよう、公社、公団及び都民住宅のあっせんであるとか、住宅建設資金の融資あっせんを行っております。
なお、過去四年間の平均でいきますと、公的住宅のあっせんが年間百件程度、建設資金の融資あっせんは年間五十件程度という実績となっております。
◯花輪委員 二十六万戸のうちの一六%の方々が収入超過で、一生懸命皆さんが手紙を出したり、努力をされて、出ていく方々が過去百とか百五十という、非常に寂しい数字だったわけです。今、こういう方々にも、何とかなるべく出ていってもらいやすいということで、先ほどの定期借家権の話なんかが出てきているわけです。
ちょっとお尋ねをしたいんですけれども、局長、入れずに困っている方々と、収入がある一定以上なんだけれども、努力義務は、義務ではなくして出なくていいんだよというふうにいって出ない方々、どっちが大切というか、行政で守らなければいけない人なのでしょうか。
◯橋本住宅局長 なかなか難しい問題でございます。都営住宅にお入りになって、仮に収入がふえます。それは、たまたま景気がよくて収入がふえたかもしれません。そして、収入超過者になってしまった。その方が、来年あるいは今後定年を迎え、あるいは景気によってリストラという状況でございます。そういうことを考えますと、一概に収入超過者だからといって、これは不当であるとはいえない。
しかしながら、多くの方が応募を待っておられる。これも大変重要な事実だ、こういうふうに認識しておりまして、この収入超過者に対して、先ほど、立ち退き数は確かに少のうございましたが、現実に移転していただく方は少のうございましたが、これは、あっせんする数を相当用意しまして、さらに督励して、この公平な利用、あるいは都民共通の財産である都営住宅が本当に都民の共通のものとなるよう、一層努力したいと思います。
◯花輪委員 どちらにも顔を立てるようなご発言でございまして、努力をしていただきたいんですけれども、今、この使用承継というんですか、世代がかわるとか、だんなさんが亡くなっちゃうとか、ご両親が亡くなってお子さんに引き継ぐとか、こういう件数というのは実際何件ぐらいあるのでしょうか。
◯井上管理部長 都営住宅の使用承継の件数でございますが、大体、年平均四千件ぐらいでございます。
◯花輪委員 この使用承継というのもいろいろと問題になっていて、また不公平感の一つの原因にもなっているわけですが、例えば収入超過の方の使用承継、これは認めているんですか。
◯井上管理部長 現行では、原則として、高額所得者でない限り、収入超過者についても使用承継を認めております。
◯花輪委員 まさに、この基準をオーバーしていても使用承継を認めてしまっているというこの現実。本当に困って、入りたいなあと思っている人たちが入れないわけですよね。中には、この努力義務というものを、義務があるにもかかわらず、出なくてもいいんだというふうにいって歩いている方々もいるという話も聞くわけです。
今、この日本の、特に都営住宅の場合は、何か高級車を乗り回している人が都営住宅に入っているんじゃないかとか、相続で家があるにもかかわらず都営住宅に入っているんじゃないかとか、いろいろな、いわゆる不公平感の象徴になっているわけですよね。納税をしたくないな、自分たちの税金が、自分はアパートに住んで、都営住宅を申し込んでもなかなか当たらないのに、何かあの人たち、車を乗り回して、家を持って、ずるいんじゃないか、そういう象徴になってきているわけです。まさに戦後の日本のあいまいな部分とか、既得権とか、自立心を失わせる行政依存心とか、そしてまた、義務というものを義務と読まずに権利ばかりを主張するという、その戦後の日本の象徴のような存在になってきているわけですね。私、非常に悲しいなと。
都営住宅というのは、本当はセーフティーネットで、本当に困っている人が困ったときに入れる、そういう住宅にしていかなければいけないのに──そして、数も二十六万戸という、東京都全体の家の中で五%は都営住宅なんですね。全部で五百二十万、東京都には家があります。そのうちの五%が都営住宅。これは決して少ない数字じゃないですよ。にもかかわらず、入れない。私は、そこに、今の日本の不公平感の塊があるんじゃないかなと。
ですから、先ほどの定期借家権の話にしても、私はどんどんやってほしいと思いますし、そしてもう一つ、その手だての一つとして、地方分権のこの流れの中で、ぜひ地方自治体、区とか市とか、そういうところにこの都営住宅も移管を進めていってほしいと思うんですね。そうすれば、大家さんがそばにいるわけですから、福祉という意味では身近になりますし、それと同時に、各地域の行政が、福祉のことで、さまざまなことでこの都営住宅に訪問したとき、今のこの使用実態とその違いですとか、収入の違いですとか、そういうものがどんどん明らかになってくると思うんですね。それと同時に、おたくはもう収入超過だから出てくださいよという話もできると思うわけです。
この公営住宅、都営住宅の各地方というか、区市町村へですか、区への移管、そういうものの今の現状をご答弁いただければと思います。
◯高岡臨海住宅整備担当部長区市町村調整担当部長兼務 区移管でございますが、東京のそれぞれの地域におけるまちづくりと連動した住宅施策、それと地域福祉サービスとの連携が必要でございます。
したがいまして、こうした社会的ニーズにこたえるために、都における公営住宅につきまして、都営住宅に占める割合が他の大都市と比して非常に多うございますので、これを区へ移管するということを進めてございます。
◯花輪委員 普通の県なんかに行くと、半分ぐらい、また半分以上が市営住宅で、県営住宅の割合は結構低いという話を聞きます。地方分権の時代の流れ、財源もつけて渡していくのが私は当然だと思いますけれども、まず、この移管、これまで、どういう計画で大体何戸ぐらい進んだのでしょうか。
◯高岡臨海住宅整備担当部長区市町村調整担当部長兼務 昭和六十一年度から平成十三年八月までの移管実績でございますが、二十区、百九十三団地、六千六百九十八戸移管してございます。
◯花輪委員 昭和六十年代から続けて、六千五百戸が移管をされたということです。相手がある中で、いろいろと交渉しなければいけない。そのご苦労は私も感じるわけでありますが、この都営住宅の各区への移管、市への移管、当然、向こうは余り喜ぶことではないんですね。これは、仕事がふえるとか面倒くさいとか、いろいろあるかもしれません。
しかし、地方分権の流れの中で、大家さんがそばにいる、私は、これは住む者にとっては便利なことだと思いますし、福祉の問題にしても、先ほどの収入超過とか都営住宅の公正な利用、運用、こういうものにとってもメリットは大きいものじゃないかな、そんなふうにも思っているわけです。
今、十数年間で六千五百戸というお話を聞きましたが、今後はどういうご計画をお持ちなのでしょうか。
◯高岡臨海住宅整備担当部長区市町村調整担当部長兼務 平成十三年三月に策定いたしました都営住宅特別区移管推進計画では、平成十三年度から平成二十二年度までの十年間で二万戸の移管を予定してございます。
◯花輪委員 ということで、これから十年間で二万戸というご計画ですが、これまでも、十数年かけて六千五百戸しかできなかったわけですよね。ぜひとも、この二万戸はしっかりと達成をしていただきたいと思います。
今までどおりの進め方でも、恐らくこの二万戸はなかなか難しいと思うんですよ、相手のあることですから。ですから、ぜひ頑張ってほしいと思うんですが、この二万戸を達成するために、今までと違った何か方策、お考えがあれば、それをお聞かせいただきたいと思います。
◯高岡臨海住宅整備担当部長区市町村調整担当部長兼務 平成十二年三月の都区制度改革実施大綱によりまして、公営住宅の設置管理に関する都と区の役割分担が明確にされました。都は、この内容を実現するため、本年三月に、先ほど申しました移管推進計画を策定し、この計画について、各区と精力的な協議を行って移管に努めているところでございます。
また、建てかえ時期にあります都営住宅の移管を受けた区が、地域のまちづくりや福祉施策と連携し、地域の実情を踏まえた区営住宅に建てかえを行うことができるように、居住者の移転までを都が行い、空き家になった住宅を区に移管するという、建替時都営住宅区移管制度を昨年十一月に創設いたしました。これを十分に活用しながら、古い都営住宅についても移管を促進していく、このような形になっております。
◯花輪委員 ぜひ頑張って実現をしていただければと思います。
都営住宅全般のことを、きょうちょっとお伺いしてきたわけですが、最後にお伺いいたします。
先ほど、私、使用承継の話をいたしました。使用承継するときに、収入超過でも認めてしまうという、まさに信じられないような話だと思うんですね。多分、これは都民の皆さんが聞いたらびっくりしますよ。待っている人が聞いたらびっくりしますよ。私は何回申し込んでも入れないのに、私よりも収入が多い方々が、その基準をオーバーしている方々が世代を継いで引き継いでいくと、三代にもわたって。そんなの認められないと思うんですね、私。
ぜひこれは見直しをしていただきたいと思いますが、最後に局長、いかがでしょうか。
◯橋本住宅局長 都営住宅の都民共通の財産という観点から、私どもは、その管理、使用、あるいは入居等々にかかわる諸制度につきまして改革を進めていくということで、ことし五月に答申をいただきました。
まさに都民のための改革、都民のための都営住宅、こういったことを進めるために、先ほどお話がございました使用承継等々、さまざまな方法を駆使して、この目的に向かって改革を進めてまいります。
◯花輪委員 使用承継を見直すということでいいんですね。
◯井上管理部長 ただいま局長がご答弁申し上げましたとおり、見直してまいります。
◯花輪委員 次に、公社のことについて、少しお尋ねをしていきたいと思います。
この住宅供給公社、都営住宅は福祉の目的という感が非常にわかるんですが、何のために分譲、賃貸をやってきたのでしょうか。
◯青木開発調整部長 東京都住宅供給公社は、地方住宅供給公社法に基づいて設立された特別法人でございます。国や都の住宅政策の一翼を担いまして、主といたしまして中堅所得者向けに良質な住宅を供給するという目的で設立されたものでございます。
したがいまして、積立分譲住宅や一般分譲住宅、及び、先ほど申し上げました中堅所得層向けの賃貸住宅の事業を展開しているところでございます。
◯花輪委員 分譲で二万四千戸ぐらいですか、また、賃貸でも六万二千戸程度やってきたということですが、確かに、民間のいわゆる開発業者、ディベロッパーがまだまだ未熟だったときに、公、行政が住宅供給をすることで、日本の国の、特に公社の場合は東京都の居住水準、こういうものを上げてきたという、そういうところは非常に功績は大だなと評価をさせていただきたいと思います。
ですが、今、この分譲も賃貸も、特に、分譲は新しいものは分譲しない、賃貸についても新しいものは建てないという、そんなお話をお伺いしますが、これは、どうしてもうつくらないのでしょうか。
◯青木開発調整部長 公社設立当時に比べますと、世帯数よりも住宅数が上回っているなど、社会経済情勢が大きく変化をしてございます。
したがいまして、今後の事業展開におきましては、公社の賃貸ストックの維持更新に主力を移していきたいということでございますので、全然事業を行わないということではないというふうにご理解いただきたいと思います。
◯花輪委員 ということは、分譲と、あと新しい賃貸物件を建てるということでは、その役割は終わったということでいいんですか。
◯青木開発調整部長 現時点では、まだまだ中堅所得層向けの比較的アフォーダブルと申しますか、安価な賃貸住宅が民間に十分に供給されているというような状況にございません。
そういうことでは、供給公社が、今まで持っております六万一千戸のストックを有効に活用していく中で、そのような役割を果たしていくという機能は十分持ち合わせていく必要があろうかと思っております。
◯花輪委員 これからも新しいものはつくらないと。六万一千戸ですか、それをストックとして活用していくというお話でした。分譲はもうやらないということですね。
先ほどもちょっと触れたんですけれども、今、公がやる住宅ということで、公と、いわゆる民間の見直しをしていかなければいけない時代になっているんじゃないかな、そんなふうに思います。
昔、要は民間のディベロッパーがまだまだ未熟だったころには、住宅供給公社が住宅をつくって、賃貸住宅、分譲住宅をつくって、そして、それを提供する。また、当時は住宅にも困窮しておりましたから、喜ばれて、どんどんそれは広がっていったわけですね。一定の役割もあったわけです。ところが、今は、もう既に民間は、自分たちの力で住宅を供給する、また賃貸住宅を供給する、そういう力がついてきているわけです。
ちょうどそんなときに、分譲事業からも撤退、新しい賃貸物件ももうつくらない、今のストックの維持、そしてまた、先ほどちょっとお話がありました、都営住宅の管理をしていく。残ったものどれをとってみても、もう民間でそろそろできる仕事ばかりじゃないかな、公があえてやっている必要があるのかな、そんなふうに考えるのですが、いかがでしょうか。
◯阿部連絡調整担当部長 現在、公社は、より一層の経営改善を進めていく中で、経営基盤の安定を図り、自主、自立的経営の確立を目指しているところでございまして、東京都といたしましても、その方向に向けた指導を行っているところでございます。そういった中で、まだまだ公社の役割はあるというふうに認識しております。
◯花輪委員 東京都としては、自主、自立に向けて頑張っているところです、そういった意味では公社の役割はあると思っていますと、全然よくわからない答弁なんですが、今、国でいえば、石原行革大臣を中心に、特殊法人の民営化または廃止ということが進んできているわけです。各省庁とも、なかなかそれには抵抗されている方々も多いようですが、東京都もそろそろ、特にこの公社、役割がほぼ終わってしまったというようなこの公社、廃止、民営化を一番やりやすい物件ではないかなと、そんなふうに私は思っているわけです。
そしてまた、先ほど小礒さんからも、天下りの方々がたくさん行っているという話もありましたね。そういうところでいえば、役所と公社との間の緊張感、こういうものも、お互いに持ちつ持たれつという中で、なかなか生まれにくいというような、そういう状況もあると思うんです。
ですから、この自主、自立という方向を目指しているとおっしゃいましたが、民営化または廃止ができない理由か何かというのはありますかね。
◯阿部連絡調整担当部長 民営化についてでございますが、公社の事業推進に当たりまして、現在受けております住宅金融公庫や税法上の優遇措置が、民営化によりまして受けられなくなる可能性がありまして、コストの負担が増大するということが考えられます。また、現行の地方住宅供給公社法では、公社の解散事由が限定されておりまして、解散による民営化は制度上できないということになっております。
このように、公社の民営化につきましては、さまざまな制度的、法的な課題があるというふうに認識しておりまして、以上のようなことから、将来の検討課題であるというふうに認識しております。
◯花輪委員 検討しているんですか。
◯阿部連絡調整担当部長 今ご答弁申しましたように、現時点では、自主、自立の経営の確立を目指して公社は進んでおりまして、将来の検討課題というふうに考えております。
◯花輪委員 公庫がどうのといっていましたけれども、公庫だって、もうすぐなくなるという話ですよね。そしてまた、税法上、これも税の優遇ですから、もともと東京都に入ってくるもの、国に入るものが、入らないだけの話ですから、ぐるっと回れば同じことです。公庫の話も、いわゆる特殊法人ですから、郵便局の貯金から流れていく。同じことですね、国民、都民のお金という意味でいえば。
ですから、皆さんのお話を聞いていても、この民営化とか廃止ができない説得力のある理由とは全く思えないわけです。
ですから、ぜひその方向に向かって進んでいってほしいなというふうに思うわけですが、局長、今、国の方では、特殊法人の改革、民営化、廃止大前提という流れで物事が動いておりますが、これをごらんになられて、公務員の一人として何かお考えがあれば、お聞かせをいただければと思います。
◯橋本住宅局長 民営化でございますけれども、私どもの事業運営は、都民の福祉向上、あるいは税金を最も効率的に使う、こういう見地から検討すべきでありまして、当然のことながら、公社に限らず事業運営全般について、本来そういう考えで検討すべきでありますし、また、私どもも、そういう勉強は常日ごろしております。知事も非常に厳しく、そういった点では指摘しているところでございます。
したがいまして、私ども、この公社につきましても、どういう形態がいいのか──それは、ただ形態が目的じゃございません。サービスを受ける都民、そして税金を払う都民、そういった立場から、最適なサービス、そして効率的な運営、そういった事業形態を目指していきたい、こう考えております。
◯花輪委員 前向きなご答弁だったと思います、検討課題の一つとして認識をされているということで。
今局長が、都民に対するサービス、また、納税者である都民に対するというお言葉がありました。
あともう一つ、公がやる会社が民業を圧迫しているというのも事実なんですね。例えば、この公社だけでも、先ほど伺った都営住宅の管理だって、民間にやってもらえば、できないこともないでしょう。これを三百五十億。ほかの賃貸住宅でも三百五十億ぐらい。七百とか八百という話を聞きます。そういう金額は、ディベロッパーとして見れば、大きな企業の一年間の売り上げと同じぐらい、また、それ以上の場合もありますね。まさに民業圧迫の一つでもあるわけです。
ですから、都民サービス、また納税者に対する責任、そしてまた、いわゆる資本主義経済の中で生きていく、その経済を担う公務員の一人として、ぜひ積極的に、前向きに検討をしていただければと思います。
以上で質問を終わります。