公営企業会計決算特別委員会第1分科会
2001.10.26
◯花輪委員 私の方も、臨海のことについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
今、川井委員の方から、夢のある、そして東京のいろんな活力になる、そんな臨海開発をというようなお話がありました。私もよく行かせていただきますが、行くたびに新しいお店ができたり、非常に夢のある、そういうまちだなと。この前、三宅島にヘリコプターで行ったときも、上から見ると、あっ、また変わっているなあと、わくわくするような、そんなまちだと思います。
しかし、このまちをもっともっと発展をさせていくためには、やはり現実にもしっかりと目を向けていただかないことには、途中でとんざしてしまっては困りますから、いけないと思いますので、私の方からは、まさに目先の話になるかもしれませんけれども、現実をしっかり、もう一度私たち自身を見詰め直していきたいという意味から質問をさせていただきたいと思います。
まず、平成十二年度の経営の成績を見ますと、約三百億円ぐらいですか、損失が出ているということです。恐らく、これは土地の処分がうまくいかなかったということなのでしょうが、臨海の会計自体が、埋め立てをして、それを整備して、売却というか処分をすることによって、貸したり売ったりすることによってこの会計が成り立っているのだと思います。
では、まず、どうしてこの十二年度、土地の処分が全く進まなかったのか、そのあたりについてご説明をいただければと思います。
◯金子参事 十二年度、土地処分を予定しておりました有明南LM二区画の共同事業者のうち、二社が辞退をいたしました。このため、テーオーシーという会社、これが事業者でございますが、テーオーシー一社のみで進出する、こういうことにスキームが変わり、契約がおくれたものでございます。
なお、十三年、ことしでございますが、三月十九日にテーオーシーと予約契約を締結しておりまして、平成十四年度には本契約にたどり着けると、こういう見通しでございます。
◯花輪委員 テーオーシーさんのご都合で、十二年度は契約がなかった。これは恐らく十四年度の処分、計上になってくるのではないかと思うわけですが、二年間おくれてしまうわけですね。皆さんも恐らく、このテーオーシーさんが進出をおくらせてしまうということで、いろいろと努力をされたと思うんです。ほかに何かお客さんがいないかとか、当然、そういう努力をされていたと思います。先ほどのお話にも、不動産屋さんに仲介手数料を払って、いろいろ情報をもらおうじゃないかとかいう、そんなお話もあったように聞こえてきますが、そのほかに、では、具体的にどんな努力をこれまでされてきたのか、そのあたりのご説明をいただけますでしょうか。
◯金子参事 十二年十月二十七日に、臨海副都心の用地処分の促進についてという基本方針を策定いたしました。これにおきまして、臨海副都心事業者誘致促進本部の設置、常時公募の実施等の方針を打ち出しました。また、平成十三年一月二十六日には、当面処分を予定していない用地につきまして暫定利用の公募を実施いたしまして、土地の有効活用を図っているところでございます。さらに、本年度、二千社の企業訪問を実施するということで、各企業のニーズの掘り起こしでございますとか、臨海副都心のPRに努めているところでございます。
◯花輪委員 そうやっていろいろとご苦労をされていることは、理解を、また敬意を表したいなと。特に、二千社を回られてニーズをつかむということは、これはなかなか大変なことだと思います。それをやられて、いろいろと情報をつかんで、しっかりとまた土地の処分を進めていっていただきたいと思うんですが、そういう努力をされた結果、どうでしょう、十三年度はどんな感じになりそうですか。
◯金子参事 新規の長期貸付の処分でございますが、現在まで、ない状況が続いております。しかし、暫定利用につきましては、三区画において事業者を決定させていただきました。
◯花輪委員 現実問題、そうやって努力をされても、なかなかお客様を見つけることはできていないというのが現実ですね。この暫定利用についても、十年のところが二区画と、あと一つは二年の契約というお話を聞いています。いただける地代というか、お金というのは、土地代金の三%を一年間にいただけるという、この会計全体から見れば、まさに非常に寂しい数字の収入になっていってしまっているわけです。恐らく、このままほうっておきますと、この会計自体がどこかで破綻をしてしまうのじゃないかなという、そんな不安が私たち、あるわけです。収入が入ってこないのだけれども、工事は着々と進んでいますよね、出る方は恐らく出ていくと思うんです。どこかでそのお金の帳じりを合わせていただかないと、この夢をつくっていくまちが途中で破綻をしてしまうという、そういう結果になっていくのではないかと思うんです。
ですから、このあたりを、しっかりともう一回、ぜひ現実を見詰め直していっていただきたいと思うわけですが、今、皆さんがここまでご苦労をされて、成果がなかなか上がらない、そういう中で、もう少し何か考えていること、また、考えなければいけないと思うわけですが、何かありませんか。
◯金子参事 会計のことを考えますと、処分を確実に進める、特に土地の長期貸付等の処分を確実に進めるということが最も大切でございます。そのためには、企業がより進出しやすいような環境をつくるということで、売却方式の導入でございますとか、土地利用計画の弾力化などの方針を打ち出したところでございます。これらの方策によりまして、企業さんの進出が進み、土地処分も進むことを期待しております。
◯花輪委員 弾力的な規制の運用ですか、いろいろと考えていらっしゃるのかもしれませんが、どうも、これは、打つ手という部分でいうと非常に不安だなあという、そんな印象を受けるわけです。皆さんもご努力をされているのは十分私たちもわかっているわけですが、では今後、この臨海の会計そのものはどういう見通しになっていくか。今まで工事を進めてこられて、お金も随分出してこられた、土地も処分してきた、では、これからどういう形でお金が出ていく、また収入が入ってくる、そのあたりはどのように見込んでいらっしゃいますか。
◯三枝臨海開発部長 本年の四月に、いわゆる三会計を統合いたしました。その結果、臨海副都心開発事業の短期的な収支は改善されたものでございます。それと同時に、事業の採算性も確保することができたものでございます。ただ、今ご指摘がありましたとおり、今後の広域交通基盤の整備であるとか、あるいは現在の我が国の経済状況、こういったものを考慮いたしますと、中長期的には、資金収支について引き続き厳しいものがあるというふうに考えております。
現在、庁内に財政基盤強化策検討委員会といったものを設置してございまして、先ほど申し上げました企業誘致の促進策のほか、バブル期に多額の開発利益が上がるといったようなことを前提として、非常にグレードの高い都市基盤の整備水準を守ってきたわけですけれども、こういったものを改めるといったことで、支出面でも大幅に削減をしたいということで検討をしている最中でございます。
なお、お尋ねの収支でございますけれども、こういった検討の結果、財政基盤強化プランを年度内にも示すこととしておりまして、長期収支についても、この中で明らかにしていきたいと考えております。
◯花輪委員 今の答弁の前段のところで、会計を統合したから随分と基盤は安定化したみたいな答弁がありましたけれども、安定はしたのでしょうけれども、会計を統合して、今まであったものをほかのところにつけかえたような話ですよね。私、その意識の部分、安定化したんだみたいな意識の部分が、やっぱり私たちの不安の大きな大きな材料の一つになっていると思うんですね、厳しさみたいなところで。
臨海の周辺を見てみれば、今も新しいビルがどんどん建築されていますよね。また、ヘリコプターから見ていましたら、あっちにもこっちにもビルが建設されているわけです。そういう厳しい環境の中で、ビルを建てている人、またビルを建ててもらおうという人は、何とか自分のところへお客さんをといって頑張るわけですね。それ以上に頑張らないと、臨海のお客さんというのは引きつけられないわけですよ。ですから、その辺の厳しさをしっかりと持っておいていただきたいなと。最後の方の答弁では、今後、収支についてしっかりと見直しをかけていくということをおっしゃっていたので、それは了としたいと思いますが、ぜひ、そのあたりはしっかりお願いをしたいと思います。
それで、私、この臨海のお話を、ことし当選をしてから、そしてまた、この委員会に所属することになってから、いろいろと調べさせていただいています。大枠でいえば、四百四十二ヘクタールの土地に、就業人口七万人、居住人口四万二千人程度、そこに広域交通をつくるために一兆三千九百億円、そしてまた、地域内都市基盤をつくるために一兆四百億円、合わせて二兆四千三百億円のお金を投じてこの開発を進めていくという、そんなお話なわけです。
では、これは平成九年につくられたという数字なのですが、今までこの二兆四千三百億円のうちどれだけ使ってきたのか、そしてまた、これからどれだけ使えばこの工事は終わるのか、そのあたりというのはしっかりと管理をされているのでしょうか。
◯三枝臨海開発部長 二兆四千三百億円という数値でございますけれども、これは平成九年三月に策定いたしました、まちづくり推進計画で定めた計画事業費でございます。実際の支出に当たっては、この計画に基づいて、毎年の予算積算及び執行の段階で、実際に事業に当たりますその主体が事業費を精査し、進行を管理しているという状況でございます。数字の方のお尋ねですが、残事業費が約一兆円という勘定になってございます。
なお、今後の整備内容でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、財政基盤強化策検討委員会の中で検討をしているところでございますので、総事業費については、その検討の結果、また変動があるというふうに考えております。
◯花輪委員 今、残事業費が一兆というお話がありましたが、恐らくこれは、今まで二兆四千三百億円のうち約一兆四千億円使っちゃったから、残りは一兆という話なんですよ。わかりますか、工事があと一兆円残っているという話じゃないんですね。実はこれは、二兆四千三百億のうち一兆四千億円使ってしまったから一兆円残っているという、そういう計算式なのです。
ですから、その工事管理というんですか、本来であれば、ビルをつくるにしても、ビルの工事の進みぐあい、ビルが六割工事が終わっているから、お金が六割、四割の工事が残っているから、お金はあと四割分用意しておけばいいやというのが、これは工程管理といいますか、資金と工事の管理の基本ですよね。恐らく、今のこの臨海の計画というのは、そのあたりがどうもできていないのじゃないか、私はそんなふうに思うわけです。
公共事業というのは、十兆円の予算であったのだけれども、終わってみたら二十兆円とかいう話が、橋などはよく聞くわけですね。ですから、このあたりをしっかりと工程管理をしていく。例えば、今いったこの臨海の二兆四千三百億円の中には、新交通システムの「ゆりかもめ」とか、ほかの電車ですとか、道路ですとか、まだこれから工事をしなければいけないものが残っているわけですよね。
では、その「ゆりかもめ」はどこまで工事が終わって、あと金額的に幾ら工事が残っているか、そしてまた、工事がボリューム的にどのくらい残っているのか、そのあたりを常にチェックして、だれかがどこかでそれを管理していなければ、私、いけないと思うんですが、これは皆さんのいわゆる港湾局で所管をされていることなのですか。
◯川崎港湾局長 臨海副都心開発事業全体を、責任を持って一元的に掌握すべき部署が必要であるというようなご質問だと思うのですけれども、過去には、フロンティア本部、それから企画審議室というところが一体となってこれを管理、調整してきた経緯はありますけれども、現在は、ここまでこの開発が進んだということで、その役割は港湾局が持っている、つまり、これからの開発の中心は港湾局であるということで、全庁的には港湾局がその役割を果たしているということでございます。
したがいまして、先ほどから出ています今回の財政基盤強化策に当たりましても、私がこの委員長をやりまして、臨海副都心開発にかかわるその他の十局がその委員会に参加していただきまして、全体の見直しをしているというような状況になっております。したがいまして、副委員長ご指摘のようなことは我々も感じておりますので、そういう進行管理の機能についても、港湾局がこれからはより力を入れてやっていかなければならないというふうに感じております。
◯花輪委員 今、局長の方から非常に前向きなご答弁をいただきました。しっかりとこのあたりはチェックをしてやっていっていただきたいなと、そんなふうに思っています。
今、皆さんが収支を、これから来年度に向けてしっかりともう一回策定をするよと。その発想の出どころはどこかというと、実は、土地が処分できないから、こっちのお金がないから少しそっちを削ってよ、工事の方を削ってよという発想からもし出ているのであれば、そうではなくして、これは、自分たちのお財布がこうだから、相手のお財布を少し削ろうとかふやそうとかいう発想ではなくして、常に、今工事はどこまで進んでいるのか、どこまでお金があとかかるのか、どれだけ工事をしたらいいのかということを念頭に置いて、今局長がおっしゃったように、これから進めていっていただきたいというふうに思います。
あと、きょうはちょっと時間がないのでやりませんが、第三セクターの話も今後いろいろと問題になってくると思います。今お話しした二兆四千三百億というのは、いわゆる地面の部分ですね。地面の中に入っている部分とか、いわゆるインフラの部分だと思うんですが、今度、そこの上にビルができてくる、港湾局で所管をされている第三セクターもあったり、ほかの第三セクターもあったりとか。
特に、あの臨海の上には、これは私の勝手な計算で、数字が間違っていたら申しわけないのですが、皆さんからいただいた資料を足し算をしました。今、六十一・七ヘクタール有償処分ができているうち、整備公団とか供給公社とか、あとテレポートセンターですとか、関東財務局とか、産業労働局とか、「ゆりかもめ」とか、そういうところを足しますと、六十一・七ヘクタールのうち四十七・四ヘクタールぐらい、私、ばあっと今計算したので、この数字、足し算が間違っていたらごめんなさい。このぐらい、六十一ヘクタールのうち四十七ヘクタールが、いわゆる税金が入ったような会社または組織によって成り立っているわけです。あの開発全体が、都民の財産、国民の税金、そういうものがいろいろ入りまじって開発をされているわけです。
ですからこそ、夢がある、そんなまちにしていくのは当然重要だと思いますが、このまちに、大切な国民の、都民の財産、税金が一体どれだけ使われているのか、そういうことが常にわかるような形で皆さんにはご努力をいただきたい、そして、その意識を持ってこの開発を進めていっていただきたいなと、そんなふうに要望をして、本日は終わらせていただきたいと思います。以上です。