昨日の都議会本会議で一般質問を行いました。以下はその質問原稿です。どうぞご一読ください。
最後の八ッ場ダムの質問では、猪瀬副知事から「水需要 見直し示唆」の画期的な答弁がありました。
○第三セクター ㈱多摩都市モノレールへの299億円の金融支援について。
資金ショートに陥いりかけている会社を救済するために299億円もの税金投入が予定されています。
この会社の経営姿勢、天下り社長の責任のとり方について質しました。
○随意契約と天下りについて
都の行う契約のうち、入札を経ない「随意契約」がナント9割を占めることが花輪の調査で判明!
役所の契約は「入札」が原則だと思っていたら、その実態は9割が随意契約とは。。。さらに、都はその随意契約先への天下りを明らかにしません。防衛庁事務次官の汚職事件でも、随意契約と天下りの関係が問題となりました。公正な契約と、税金の使い方の「説明責任」、天下りについて質しました。
○八ッ場ダム
草津温泉の手前にある、自然豊かな吾妻渓谷。60年近く前に決まった、ダム計画。
そのダムの必要性について質しました。
社会情勢が変わっても、一度決めてしまった公共事業は何が何でも続けようとする、この国の仕事の やり方について猪瀬副知事から答弁がありました。
同僚の初鹿都議(江戸川区)のHpで詳しくとりあげてくれています!。

花輪の質問を取り上げた新聞記事(東京新聞 毎日新聞) 拡大はこちら→Download file

以下、質問全文です。
第三セクター、㈱多摩都市モノレールに対する出資についてお尋ねします
今定例会には、多摩都市モノレール救済のため、299億円の税金投入が提案されています。平成11年の経営安定化策が立ち行かなくなり、資金ショートに陥ることを回避するため、との事です。
私は、鉄道事業は「息の長い事業」で、「簡単に黒字が出るものではない」ことは承知をしています。さらに、地域住民のために、「安定的な運行をしなければならない」ということもわかっています。
しかし、大切な税金をつぎ込むわけですから、都民や議会に対し、これまでの経営状況や今後の見通しについての「説明責任」があるはずです。
私は、知事から金融支援の方針表明があった、昨年9月以降、局に対し、会社設立当初の経営計画、これまでの経営実態、現状のままでの収支予測、299億円投入した場合の収支予測についての説明を求めてきました、が、お応えいただけませんでした。
平成15年の臨海高速鉄道への146億円の債務負担行為の際に提示いただいた資料をお見せし、同レベルの資料の提示を求めましたが、答えはノーでした。
これでは、これまでの経営の検証や今後の見通しについての議論もできません。
それとも、「経営実態の精査」もせず、「収支予測」も立てずに、299億円の税金投入を「決めた」、ということですか?だとしたら、とんでもない話です。
まず、本議案の審議にあたり、これまで、そしてこれからの経営情報について積極的に開示すべきと思いますがいかがでしょうか。
また、議案提案時に「経営安定化計画」が示されていないのも問題です。
新銀行東京でさえ、400億円の追加出資の議案とともに、きわめて不十分ではありますが、その前提となる「経営再建計画」を提示しています。
局からは、安定化計画の提示が遅れている事に対し、「沿線5市との調整もあって・・・」などという言い訳も聞きます、が、税金投入が表明されたのは、昨年の9月です。この5ヶ月、いったい何をしていたのでしょうか。普通の民間企業であれば、299億円もの支援を受けるためには、それこそ必死になって準備し、出資者への「説明責任」を果たそうとするはずです。
「最後は、東京都が何とかしてくれる」という第三セクター特有の甘えがあるのではないでしょうか?そんな姿勢が、平成11年策定の安定化策をも、行きづまらせ、資金ショートを招くこととなったのでは、ないでしょうか。?
今回の経営支援に当たっては、これまでの経営状況を公開し、検証し、反省し、その経営責任を明らかにする必要があると思います。また、この会社のトップは都のOBです。今後は、「天下り」による経営なども見直し、第三セクター全体の体質改善を行うべきだと思いますが、知事の答弁を求めます。
次に、監理団体の随意契約について伺います。
昨年9月の一般質問で、「監理団体が行う契約は、入札を経ない、いわゆる「随意契約」が多く、その監督基準が守られていないこと」、さらに「高額な随契先への、幹部職員の再就職についての透明性が確保されていないこと」を、指摘をさせていただきました。
これに対し、知事からは「基本的に考え直す」と大変前向きな答弁をいただき、総務局長からも「随契の総点検を行う」「随契に関する規定について、所要の整備を行った上で、公表する」と大変前向きな委員会答弁をいただきました。
そこでまず、伺いますが、これまでの「総点検」や「整備」の結果、監理団体の契約や、その契約先への、幹部職員再就職について具体的にどのように見直していくのかお答えください。
「監理団体」については、知事の一言により、その改革が進み始めています。
振り返って、東京都「本体」の「随契」と「天下り」について伺います。
随意契約は「契約担当者に相手方の選択権があるため」また、価格について「発注者側が不利な立場に立たされる恐れがあるため」自治法で制限列挙されています。
しかし、平成18年度における、各局が契約した、契約件数145,863件のうち随意契約の件数は131,200件、ナント89.96%、約9割を随契が占め、金額ベースでも、その4割となっていました。
確かに小額な契約などもあり、随契すべてを、「悪い」とは言いません。しかし、契約件数のうち随意契約が9割とは、あまりにも多すぎるのではないでしょうか。

朝日新聞
「随契でも、競争見積あわせやコンペなどを行い、一定の競争原理が働いている」、という都の説明もありましたので、その「随意契約」の「予定価格」に占める「契約金額」の割合、いわゆる契約率についてお尋ねしたところ「集計していない」との答えでした。
これでは、本当に競争原理が働いているのかどうか、検証のしょうがありません。随契については、監理団体と同様に総点検を行い、契約率などについても「集計・公表」し、都民に対し、税金の使い方の「説明責任」を果たすべきと考えますがいかがでしょうか。答弁を求めます。
さらに、高額な随契先への、「幹部職員の再就職」についても課題があります。私の行った調査の中で、1億円を越える、高額な随意契約先への幹部職員の再就職状況について、各局にお尋ねしたところ、答えは各局とも「不明である」「把握していない」ということでした。
何故、把握していないのでしょうか?
都はOBの再就職に基準定め、退職後一定期間は退職前5年間に関係した職などにはつかない、としています。ということは、少なくとも民間企業への再就職を把握していないと、せっかく知事が作った、この基準自体が機能していなかったということになります。
国でも、天下り改革が進み、地方においても、すでに「30」の道府県でOBの再就職情報について公開されており、うち「16」の府県は民間企業分も含めて公開しています。
私の指摘に、都は、おととい「幹部職員の再就職状況」と題して、「監理団体」への再就職情報を「正式に公表」しました、一歩前進です、が、しかし、個々の「民間企業」への再就職は明らかにしていません。
防衛庁の事務次官による汚職事件は記憶に新しいところです。この事件においても、「随意契約」と「天下り」が問題となりました。
他の道府県に、ましてや国に遅れをとるわけにはいきません。都においてもより積極的に再就職情報を公表し、都民の疑念を抱かれないようにすべきと考えるがお答えください。
八ッ場ダムについて伺います。
八ッ場ダムは計画が発表されて以来、すでに半世紀をこえています。この間、平成13年に工期を10年延長し、その3年後には事業費を2110億円から4600億円へと跳ね上げました。そして、また今回、工事期間を5年間延長するとの事です。何年かたったら、また、「工事費の増額が発表されるのでは」と心配になります。
今回の「基本計画の変更」では、「工期は延びるが事業費の増加はない」との説明です。土木や建築工事の場合、「工期が延びれば工事費も上がる」というのが常識だ、と聞きます。すでに、前回平成16年の計画変更時から「付け替え鉄道の施工方法変更など」で190億円ほどの事業費アップになっています。が、今回は「本体工事の見直しで吸収できる」との事です。
これでは、前回の「積算」そのものの、「精度」が疑われますし、事業費が今後増大しない、ということを容易に、信じるわけには行きません。
今後の事業費について答弁を求めます。
事業費については、石原知事もご心配のようです。今回の議案では、「事業費の増額が無いよう徹底したコスト縮減に取り組むこと」など、をあえて意見として付しています。しかし、これはあくまで「意見」であり国と約束したものでもありません。これらの意見を今後どのように国に履行させていくおつもりか所見を伺います。
水需要予測について伺います。
都の「水の需要」の実績は、昭和53年の「一日最大配水量」645万トンをピークに、「減少する」傾向にあり、昨年にはナント505万トンにまで落ち込みました。140万トン、2割以上減ったことになります。そこで、今後の「水の需要」予測に、ついてお尋ねしたところ、この30年間、右肩下がりで来た、「水の需要」は、突然増加に転じ、5年後の平成25年には、昨年より100万トンも多い600万トンに急増するとの事です。過大見積もりではないでしょうか。
参考資料
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さらに、この予測は、「個人所得」や、「平均世帯人員」などの「重要な指標」を「平成12年」の「東京構想2000」のデータなどに頼っており「随分と古いもの」です。今回の事業計画変更の議論を深めるに当たって、最新のデータに基づく「需要予測」を行うことを求めましたが、残念ながら、かないませんでした。出せない理由があるのでしょうか?需要予測はダムの必要性を議論するに当たって欠かすことのできない情報です。ぜひ、最新のデータに基づく水の需要予測を行うべきと考えますがいかがでしょうか?所見を伺います。
次に不安定水源について伺います。
現在、都が確保している水源は「623万トン」です。都が必要と主張する600万トンを、既に大きく上回っています。なのに、なぜまだダムが必要なのか?と尋ねたところ、「課題を抱える水源が82万トンあるから」との事でした。内訳は中川・江戸川道水路44万トン、砧上下浄水場18万トン、相模川分水20万トンです。
説明によると、中川・江戸川は、昭和30年代の、慢性的な水不足に対する緊急措置として、国土交通省から「暫定的」に許可を得たものなので「不安定」、砧浄水場は河床の低下により、計画通りの取水が困難になっているから「不安定」、相模川については神奈川県及び川崎市との協定により水をもらっているから「不安定」との事でした。
相模川は、神奈川県などの事情に左右されるため、「安定水源には入れられない」、というのは理解できますが、あとの二つは、国土交通省との交渉で、「安定水源化」できるのではないでしょうか?
中川・江戸川は「暫定許可」を受けて、既に「40年以上」も経過しています、が、「問題が起きた」という話は聞いておりません。「暫定」という文言をはずしてもらったら良いのではないでしょうか。砧浄水場にしても、河床の低下を解消するための「技術的な対応」を国に求めてはいかがでしょうか?どちらも、巨大ダムを作るよりは、はるかに労力が少なくて済みそうです。所見を伺います。
さらに、多摩地域では、現在、「地下水」が利用されています。その量は40万トンといわれています。地下水は渇水などの天候に左右されにくい、安定的な水源です。しかし、現在使われている、この40万トンは「過大を抱える水源」にもカウントされていません。不思議なことです。
また、漏水対策も進んでいます。水道局の皆さんの高い技術力と地道な努力の結果、昨年の漏水率はナント3.6%にまで低下したとの事です。世界に誇れる技術力です。八ッ場ダムの基本計画が策定された昭和61年の漏水率は13.2%ですから約10%も低下しています。漏水率が1%低下すると約6万トンの節約ができるそうです。10%で60万トンの節約ができたわけです。
参考資料
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ちなみに、八ッ場ダムの都への配水量は43万トンです。
水は余っているのではないでしょうか?
「余っていてももっともっとあったほうが安心だ」という考え方もあるでしょう。しかし、ダムによって失われる、人々の暮らしや、動植物の自然の営み、そして私たちの税金。。。これらにも目を向けるべきだと思います。
半世紀という長い長い歴史を持つダム計画です。一度立ち止まって、地元住民の皆さんをはじめとした多くの関係者のご労苦を振り返り、最新のデータによりダムの必要性を議論するときだと思います。
八ッ場が完成するといわれている平成27年、東京もいよいよ人口減少の時代に突入します。
計画を一度決めてしまったら、時代や社会情勢が、大きく変化しようと「お構いなし」に、その公共事業を継続しようとする「この国の仕事のやり方」について、道路公団改革の経験を踏まえた猪瀬副知事の所見を伺います。